好きになるには理由があります

 



 総務に戻った深月はデスク片付けねばなーと思いながらも、入社してからの思い出に浸り、ぼんやりしていた。

 入社してからずっと総務だったので、此処を去るのは感慨深いものがある。

 今では仲良くしてもらってる先輩たちも、最初は怖かったよなー。

 いや、こっちが勝手に緊張してただけだけど、と思ったとき、スマホが鳴った。

『今日、衣装の確認。
 来れる人だけ来て』
と神楽のグループにメッセージが入っていた。

 深月が返信するより早く陽太船長が、
『遅くなるかもしれませんが、大丈夫ですっ』
と敬礼して言っていた。

 そのスタンプを見て笑う。

 本物もこのくらい可愛らしければな~。

 そう思いながら、自分も、
『了解ですっ』
とスタンプを送る。

 すぐに既読1になったので、支社長かな、と思いながら笑って、スマホをしまった。