好きになるには理由があります

 むしろ、立場をハッキリさせてやった方がいいのだろうか。

 ま、深月に嫌がらせをした相手の方がひどい目に遭っているようだから、大丈夫か、とこの間のびしょ濡れ女を思い出しながら、陽太は思った。

 深月自身は相手にやり返すつもりはなかったようなのに。

 ……神の祟りだろうかな。

 では、深月に手を出した自分も祟られるのだろうか。

 とりあえず、清春に祟られそうだが、と思ったとき、杵崎が内線電話で、人事部長と営業部長が来たと告げてきた。

「あ、では、私は」
と帰ろうとする深月を引き留める。

「秘書が帰るな。
 側で様子を見てろ」

 だが、やってきた人事部長たちはジロ、と深月を睨む。

 深月は小さくなっていた。

 ほら~、こうなると思ってたんですよ、という顔を深月はしていた。