未完成な好きが、恋に変わるまでそばにいて。


「俺も最初からシュートが入ったわけじゃないんだ。多分先輩も。白石のペースでいいって言っただろ。今日入らなくても、またやればいい」
「でも私、バスケの選手になる気はないし」


彼の言葉はうれしい。
しかし、どうしても逃げたくて反論した。


「白石って、コンプレックスがいっぱいに見えるんだけど、違う?」
「コンプレックス?」


思いがけない指摘に動揺する。


「あんなすごい兄ちゃん持ってたら、そうなるのもわかるけど……白石には白石のいいところがあるだろ」
「ない。いいところなんて、ないよ!」


声が大きくなり、視線を地面に落とした。

ダメだ。またネガティブな思考に襲われて苦しくなる。

なんの取柄もない私が、兄の命と引き換えに生きていることがつらいからだ。


せっかく海里くんが『白石が生き残ったことには絶対に意味がある』と励ましてくれたのに、どうしてもよくない感情に支配される。