「白石って、家に帰らずにそのまま公園だよね」
「うん。家のほうが遠いから」
「それじゃあ、俺ん家寄ってから一緒に行こう。着替えるから待ってて」
海里くんの家に?
「……うん」
思いがけない展開でちょっと緊張する。
でも、どうせ数分後にはまた会うんだから、なんて自分に言い聞かせてうなずいた。
彼の家は、駅から徒歩で十分。
あの公園のある住宅街の一角にある洋風の一軒家だった。
「すぐ来るから」
「わかった」
彼は私を玄関の外に待たせたまま家の中に入っていった。
「結構近くに住んでるんだ」
私の家はここから歩いて約十五分。
公園に行くようになるまではバスで通過していたけれど、想像以上に近かった。
「お待たせ」
海里くんは十分ほどで着替えて出てきた。
右手にボール。左手になぜかアイスを持って。
「小腹が空いたから、付き合って」
「私の分まで?」
彼は私にも一本差し出す。



