未完成な好きが、恋に変わるまでそばにいて。


「プロリーグか。すごいよな。簡単にシュートしてるように見えるけど、すごいテクニックだらけだ。この試合で一番すごいのは、スクリーナーだな」
「そうなの?」


スクリーナーというのはボールを持っている人のプレーのことではない。
味方のプレイヤーが攻撃しやすくするために、絶妙な位置に立って相手のプレイヤーの動きを邪魔する人のこと。

縁の下の力持ちといった存在で、そういう役割があるのは知っているが、私みたいな素人には『この人』と教えてもらわないと気づかない。


「あれ、気づいてなかった?」


彼は私の隣に座り、動画を少し前から再生しなおす。


「ほら、ここ。うしろの選手、本当は左に出ていきたいのに行けないだろ?」
「ホントだ……」
「プロは、こういうプレーまで完璧」


バスケはボールを持っている選手ばかりに注目が集まるが、こうしたプレーが重要だと、兄も力説していた。