未完成な好きが、恋に変わるまでそばにいて。


アイドルさながらの人気に妹としては驚き、そしてくすぐったかった。

そして、時々ケンカはするものの優しい自慢の兄を持てたことを感謝していた。


「これ、スリーポイントが決まったときの瞬間だ」


兄のうしろ姿だけが写った写真は、私が撮ったもの。

撮り方が下手すぎてボールの行方が撮れていないことを大笑いされたが、『私の記憶に残っているからいいでしょ!』と反論したような。

そうしたら『サンキュ』と珍しく照れた顔でお礼を言われたっけ。


一気に思い出があふれてくる。

ずっと記憶の奥に畳まれてあった兄の姿は消えていなかった。


亡くった瞬間の強烈なショックと自分が生き残ってしまったという罪悪感で、輝いていた頃の兄を思い出せなくなっていたことに気づいた私は、そのあとも夢中でアルバムをめくり続けた。

あふれてくる涙を拭うこともせずに。