「ごめんなさい。公園で他の人たちがそう呼んでたから。あっ……」
「ほら、謝ってる」
今度はお腹を抱えて笑いだした。
「みんな、海里だから大丈夫」
「うん。それじゃあ、そうさせてもらいます」
今更『二村くん』って呼びにくい。
彼はうなずくと、突然立ち上がってシュートポーズをとり、空に向かって見えないボールを投げた。
「褒められるとうれしいもんだな」
そうだった。部活の話をしていたんだ。
「だって、本当のことだもん。スウィッシュをあんなに連続で決められるの、すごいよ」
思いの丈をぶつけると、彼はなぜか寂しげな笑みを浮かべる。
「サンキュ。けど、バスケがそんなに好きじゃないんだ。だから部活はいい」
『好きじゃない』なんて、予想外の言葉が出てきて目を見張る。
そんなわけがない。
ひとりで黙々とシュート練習を繰り返し、時には息を切らせてドリブル練習。



