周囲からの兄への大きな期待を知っていた私は、突然命を失った兄への贖罪の気持ちでいっぱいになった。
本当なら私がはねられていたのに。死んでいたのは私だったはずなのに。
『どうしてかばったの?』
心の中でどれだけ兄に問いかけても、当然答えなんてくれない。
考えれば考えるほど生きていることがいたたまれなくなり、それからしばらくは話すことすらできなくなった――。
そしてそれ以来学校にも行けなくなり、兄の死から半年以上経ってからちょっとした買い物に出かけられるようになったくらいだった。
それでも、あの事故現場には行くことができないし、あの時突っ込んできたトラックに似た大型車を見かけると、体が震えてきて泣きそうになるありさま。
兄を失って以来、バスケのことは考えないようにしてきた。
それなのに、公園で海里くんのプレーに釘付けになり、全身の血液が沸騰するかのような妙な感覚に襲われた。



