黒烏の車に乗って、到着したのはもう来ることはないだろうと思っていたところ。




黒烏の倉庫にやって来た。










倉庫にはざっと30人くらいいる。一斉に頭を下げて、その前を黒木と幹部立ちが歩く。もちろん俺たちも後ろからはついて行く。




















一番奥にある部屋…
幹部以上しか入れない部屋に連れてこられて、





「奏太くん、壮くん、君たちを今日から黒烏の幹部に任命する」





黒木がにこにこしながら話す。




嬉しくもない言葉。
むしろ吐き気すら感じられる言葉だが、ここは話を穏便に済ませるために





「……そりゃあどうも」





と言っておいた。





「壮くん、早速任務だよ」





そう言われ、手渡されたのは黒いUSBメモリー。





「これを雷龍のパソコンに挿して、データをコピーして来て」





…!!!





「できないなんていわないよね?だって、早く行かないと奏太くんが死んじゃうから」





黒木が言うのと同時に、隣にいた奏太の喉元にギラリ、と光る鋭い刃物が当てられた。