壮と俺は副総長の家に泊まることが多くなった。っていうかほぼ毎日。何でほぼ毎日泊まってるのかって?






それは総長のあいつが「夜中出歩くのは禁止」って言うから。家に帰りたくない俺と壮は毎日ここへ連れて来られるんだ。





副総長の家は金持ちで、すっげぇ最適なんだけど…なんであいつまでここに泊まっているのか……






しかも今、耳に穴開けてる最中だし…







ピアッサー片手に…







バチッ







とピアッサーを押して、耳を消毒するあいつ。






「いいな~!それ、俺にも貸してよ」




壮が興味津々といった表情をする。俺と壮は耳に穴を開けていない。




壮はアクセサリーが好きだ。だからよく指輪とかネックレスとかしてるし。ピアスもしたいと以前言っていた。





「だーめ。高校生になってからな」





あいつはそうやってガキ扱いする。






「えー!ケチ!!!っていうかあんた1個開いてるだろ。何でもう1個開けるの?」



「開けたくなったから」





俺らの中学はいわゆる不良の学校。だから学校で安全ピンで耳に穴あける野郎を見かけたことがある。





ピアッサーがなくたって開けることは可能だ。