言われるままに、窓の外を見つめると、テニス部員の面々が丁度帰宅していく所だったようで、その周りを物凄い数の女の子達が、まるで芸能人の追っかけのように群がっているのが見えた。
「うわ………な、何…アレ…」
「…それは天然なのか?」
「は?」
その圧倒的な数を目の当たりにして驚愕する反面。
「うちの学校ってこんなに女子がいたんだ…」なんて。
何処か他人事のように思ったあたしの発した言葉に、呆然としたように寛人がそう聞いてきて。
その意味が分からずに、訝しげな表情を作ると、少し困ったように寛人が質問を変えてきた。



