「…?」
「え?!…あ、分かった!じゃあ、部活終わるまで待ってるから…」
顔を覗き込まれて、体温が一気に2度くらい跳ね上がったような気がした。
真っ赤になっているはずの顔を、暮れてきた太陽の光でなんとか誤魔化して。
あたかも平常心を保っているかのように、にこりと微笑んでそう答えると、苦笑した寛人が言葉を続ける。
「いや…その必要はないよ。今日は部活がないんだ…だから、このまますぐに帰れるから」
「ぇ…そ、そうなの?……珍しんじゃない?テニス部が休みになるなんて…」
「まぁ、ね。でも今日は特別かな…。…だって、部活にならないんだよ…ほら…外、見てごらん」
「え…何?」



