【短】言葉にならない


静まり返った部屋の中で。
音もなく流してしまった涙は、そのまま土に還そう。


そして…また。


あたしは、貴方を思い出しては新しい涙を流すことでしょう。


あたしの愛する人と、一緒に。
同じ想いを共鳴させながら……。



仕方の無いこと…なんて括り方をしないで。
幾千幾万の年月を掛けて巡り巡っていくあたし達の魂の欠片たち。


何時かまた…出会うことが出来たら。
その時は、何も言わずに笑い合いましょう。


それだけで、きっと……何もいらないはずだから。








Fin.