【短】雨宮さん家の大型犬

学校に行く時も、何をするのも一緒の静人。

お互い友達が、他にいない訳じゃないんだけど、どうしても二人きりが良くて…。


「窪田くーん!ちょっとこっち来て〜?」

「しーちゃん、呼ばれてる…」


この天然モテモテ(人たらし)さんは、今日も今日とて、こんな風に女子に人気。


私はそれが、非常に面白くない。


だから、ぷくっと膨れた頬を見られないように、静人から視線を逸してそう言った。


「んー…ちょっと待ってて?あこちゃんのご機嫌取ってから行くよー…」


何それ?と問い掛ける前に、私と同じシャンプーの香りがふわっと降って来て…。


「あこちゃん、帰り一緒にクレープ食べようね」


なんて、ぽんぽんと頭を撫でられた。



こんなことで機嫌が治るわけないじゃん!
とは思いつつも…気付けば私は静人に向かって微笑んでいて。


「ん。分かった…待ってるね」


と返していた。


ほんとに自分でも甘いなぁーとは思うけど、静人が私を1番に思っていてくれる限り、私は静人のもので…。



「はぁ…全部乗せのクレープ二人で食べよ」


と呟いた。