【短】雨宮さん家の大型犬



「あのね…?あこちゃんて、凄くすっごくかわいいでしょ?」

「や、それ本人に言われても、うんとは言えないよ?」

「かわいいの!…でね…?」


静人は、恥ずかしいのかそこで言葉を切った。


「他の誰かに取られないようにって…思って…」

「は、ぃ?」

「マーキング、してました…ごめんなさい…」

「……は?マーキングって……手首関係なくない?」


私はなんの痕跡もない自分の手首を見つめて、そう言う。
でも、静人はブンブンと首を振る。


「関係なくないよ?!だってお姫様の手にキスしてたら、立派なマーキングでしょ?!」

「てか、キスしてないじゃん。匂い嗅いでるだけでしょー?」

「う…それは…そうなんだけどぉ…だってほんとにしたらあこちゃん絶対怒るじゃん!」

「まぁ…外ではね…一応……」


今度はなんだか自分が照れる羽目になったような気分だった…。