【短】雨宮さん家の大型犬



そして、静人を待ってる少しの間。
私はちょんちょんと後ろから肩を叩かれて、自然とそちらの方を振り向く。


「静人?もう戻ってきたの…って、あ…違う人か」

「ねぇ、雨宮さん、今日の放課後って空いてる?」


いきなり、なに?こいつ?


この子って誰だっけなー?と、思い出すように黙っていると、それを肯定に取ったのか、にっこり笑い掛けられて肩に手を置かれた。


なんなの?
こいつ…気持ち悪い……。


そう思って態勢を整えようとした瞬間。



「ねぇ、あんた誰?俺のあこちゃんになんか用
?」


と、背中に黒いオーラを放った静人が、その子に噛み付かんばかりに言い放った。


「や、俺はただ雨宮さんと話がしたくて…」

「それ、ちゃんと俺の許可取ってれる?じゃないと、ほんとに噛み付くよ?」


静人はにへらと笑うけど、その瞳は全然笑ってない…。


それを見たその子は、一瞬「ヒッ」と声を上げてから、後退りをして去って行く。

そして、くるりと私の方を向くと、何やら不服そうにぷくっと頰を膨らませる。