ハッとして、いったん、監督の先生の立ち位置を確認した。 大丈夫、こっち見てない。 西野の手から、シャープペンを受け取った。 おそらく、西野の予備のシャープペン。 そのときに少しだけ手が触れて、別の意味で泣きそうになった。 ……ずるいんだ。 関わらないようにしてくせに、困ったときに助けてくれるとか。