「さーほ!今日少しだけ遅くなるけど、勝手に帰んなよ?」

「なんであんたはそうやっていっつもトップダウンなのよ!」

「んあー?……相手が沙穂だから?」

その回答に、あたしは脱力する。

「あーもー…いいや。頭痛い…あっち行って」


それだけ言うと、片手でシッシッと祐介を追い払う。


ほんとに、もー…。

知らない。

余所見ばっかりする祐介なんか。

知らないんだから!