さてと、あたしは自分の次の相手を探そうかな。


佐恵子の頑張りを確認して、あたしは動き出した。


今や真っ黒になってしまった赤い糸だけれど、きっと素敵な相手と繋がっているはずだった。


カオルとがいいけれど、どうかな……。


そう考えながら糸を辿っていると、すぐに相手にぶち当たった。


あまりにも間近にいた相手にぶつかってしまいそうになり、慌てて立ち止まった。


「あ、おはよう朱里ちゃん」


そう言って笑顔を見せたのは……。


草山くんだ!!


あたしは驚いて目の前の草山くんをマジマジと見つめてしまった。


学校1の美青年と言われ、全学年の女子からの憧れの的。


そんな草山くんとあたしの小指はきつくきつく、結ばれている。


「嘘でしょ……」


驚きすぎて、思わず声に出してそう言っていた。


「嘘って、なにが?」


草山くんが小首をかしげてそう聞いてくる。