【短】私が「好き」だと言っても貴方はただ、曖昧に笑うだけなのでしょう?

二人で逢う部屋は、何時も互いの顔がやっと見えるくらいの仄暗さで、その中に響く二人の息遣いだけが、窓辺に震える様に呼応した…。

壊せない関係。

その歯痒さに負けてしまいそうで、熱に浮かされる。


触れ合う肌からどろどろに蕩けてしまえば良いのに。

現実はそれをけして許さない。


どれだけ望んでも……。