「ここのお手伝いさんって……具体的にはなにをすればいいんですか?」


私の問いかけに対して、悟さんの答えはこうだ。


「家のこと全部をお願いしたいな」


「家のこと全部、ですか?」


「うん、部屋の掃除とか洗濯とか。


あっ、料理は俺が担当するよ。


俺、料理得意だから」


「……料理だけだろ、得意なのは」


ボソッと薫くんがなにかつぶやいたけど、なにを言ったのかまではわからなかった。


室内の掃除に、洗濯、お風呂掃除か。


お父さんとお母さんが一緒にいたときはメイドさんにまかせていたけど、できないわけではない。


「わかりました。


これからお手伝いさんとして頑張ります!」


私の決意に、悟さんはさらに笑みを深めた。