「たくさんの友達にも恵まれた。


俺は、誰からも愛される存在なんだって思ったんだ」


しかし、話はバッドエンドに向かう。


「だけど、そんな幸せな日々は、長くは続かなかった。


中1のとき、親父が会社の事業に失敗して、会社は倒産。


会社の事業が、失敗したのはお前の旦那のせいだって責められたおふくろは自殺。


親父の会社が倒産したせいで、友達からいじめられるようになった」


「…………」


「そんなときに、出会ったのが愛海ちゃんなんだ。


友達に足を引っかけられて転んだとき、『大丈夫?』って声をかけてくれたんだ。


それで、愛海ちゃんにひと目ぼれしたんだ」


「……その話、本当か?」


「お、覚えてない……」