アブナイ王子様たち

思い出しただけで、心臓の音が大きくなっていく。


キスされたときだけじゃない。


意地悪をされたときも。


優しい言葉をかけてくれたときも。


頭を優しく撫でられたときも。


全部……全部、よみがえってくる。


私、やっぱり……翔さんが好きだ。


翔さんがいないと、私は幸せに過ごしていけないんだ。


ねぇ、紀野くん。


私のことが好きなら、わかるでしょ?


私に好きな人がいるなら、私の幸せを願ってくれるよね?


そう、好きな人の幸せを願うことが、思いやりというものなんだよ……。


心の中でそうつぶやき、目からポロポロと涙をこぼす。


どうか、私の気持ちが、紀野くんに届いてほしい。


と思っていたが……。


「なんでだ……」