アブナイ王子様たち

これは……。


ひとつずつ手に取り、あて名を確認する。


「全部、私への手紙だ……」


どうして、こんな大量の手紙が……。


驚きと混乱に支配される私に、悟さんが教えてくれた。


「その大量の手紙、昼過ぎに届いたんだ。


あまりに多すぎる手紙だから、なにかあると思って、手紙の内容を全部見たんだ。


そしたら……愛海ちゃんに対する異常な愛情と、激しい嫉妬と怒りが書いてあったんだ」


嘘……。


信じられないと思いながらも、手に取った手紙のひとつの封を開ける。


中の手紙を見てみる。


【愛海ちゃん、どうして?


どうして他の男と一緒にいるの?


どうして他の男とキスしたの?


僕は、愛海ちゃんのことをずっと見てるよ。


なのに……どうして他の男を見てるの?