アブナイ王子様たち

「ううん、嘘じゃないよ。


本当に顔が赤くなってるよ」


嘘……。


頬がちょっとだけ熱いなとは思ったけど、顔が赤くなっていたとは思わなかった。


両頬を手でおさえて、確認してみる。


きーちゃんは本当のことを言っていた。


両頬が熱い。


「いつから、私の顔が赤いことに気づいたの?」


私を見つめていたのなら、わかるはず。


「うーん……2番目に名前をあげた人のことをしゃべったときからだよ」


えっ。


“2番目に名前をあげた人”……って、翔さんのこと?


もしかして、翔さんの名前を出したときから、私の顔が赤かった……⁉︎


「う、嘘……」


「愛海が顔を赤くするのって、よっぽどの出来事がないと見れないからね。


2番目に名前をあげた人と……なにかあった?」


あう……。