アブナイ王子様たち

キッチンに立っている悟さんに、声をかける。


「ごちそうさまでした、悟さん。


今日の夕ご飯もおいしかったです」


「あぁ、愛海ちゃん、ありがとう。


食器と箸はシンクに置いといて。


あとで俺が洗うから」


相変わらず優しいな、悟さん。


でも、この優しさに、いつまでも甘えるわけにはいかない。


「いえ、私が洗います。


私、この家のお手伝いさんですし、悟さんに甘えっぱなしなので」


ニコッと微笑み、自分が使った食器と箸を洗いはじめる。


悟さんが、少しさみしそうな顔で「そう……」とつぶやく。


そんな悟さんをスルーして、食器と箸を洗う。


食器洗いは1分足らずで終わった。


けれど、私は歯磨きをしにはいかなかった。


なぜなら……。