アブナイ王子様たち

翔さんは、私の肩に腕をまわして、ニコニコとした笑顔を浮かべている。


その顔からは、悪意がまったく感じられない。


まだ嬉しそう……。


てっきり、否定するのかと思ったんだけど。


匠くんの鋭い目つきと言葉に対して。


『イチャイチャなんかしてねぇし。


この女が、勝手に絡んできたんだよ』


翔さんの性格上、そう言うかと思ってた。


なんで嬉しそうなのか……。


うーん、謎だ……。


ひとり考える私を尻目に、翔さんが私の肩に手をまわしたまま、匠くんの部屋を出ていく。


「じゃあ、またあとでな〜」


もう片方の手をひらひらと振り、無理やり私を連れだした翔さん。


我に返ったのは、匠くんの部屋を出てから十数秒後だった。


「はっ、離れてください!」