アブナイ王子様たち

「……おい」


「なに?」


「なにやってるんだよ……」


「体温計がないかと思って……」


匠くんのほうを見もせずに、そう答える。


まずは、匠くんの熱を計らないと。


「……体温計なら、ベッドの脇にあるけど」


ベッドの脇?


なんでそんなところに体温計が……?


疑問に思いつつ、しゃがんで体温計を探す。


と、そのとき。


グイッと腕を引っ張られ、体が前に倒れた。


誰が、私の腕を引っ張ったかなんて、言わなくてもわかる。


「……やっとで、愛海の顔がはっきり見えた」


えっ……。


「匠くん……」


体温計を探したいんですけど……。


そう言いたいけれど、匠くんの顔があまりにも近くて、なかなか言えない。


顔が熱くなるのを感じる。