アブナイ王子様たち

だが、その行動が裏目に出たのか、パシッと手首を掴まれた。


びっくりして、勢いよく目を開く。


見てみると、翔さんが、片手で私の手首を掴み、もう片方の手でパーカーのファスナーを開けた。


ちょっと!


なんで勝手にパーカーのファスナーを開けるの⁉︎


この自分勝手!


あぁ、私の水着姿、見られてしまった……。


ひとりで落ち込む私をスルーして、翔さんが私の水着をじっと見つめる。


そして、ポツリとこうつぶやいた。


「……あんた、意外と胸大きいんだな」


……は?


今、なんて言った?


胸が意外と大きい……?


その言葉が脳内に響いた直後、顔が熱くなった。


「ど、どこ見てるんですか!」


私の水着を見ていたんじゃなかったの⁉︎


てっきり水着を見つめていたのかと……。