アブナイ王子様たち

視界に映った翔さんに、怒りをあらわにする私。


なぜなら、翔さんが、私から目をそらし、どこか遠くのほうを見ていたから。


頬杖をつきながら。


まったく……。


なんで私の話を聞こうとしないかな。


なんで目をそらしちゃうのかな。


両手を頬から離し、はぁ、とため息をつく。


ため息をつくと、幸せが逃げてしまう。


それはわかっているけれど、どうしても出てきてしまう。


ため息の原因は、私じゃない。


完全に翔さんだ。


私がため息をつくきっかけを作った翔さんは、私のため息に気づいて、ニヤッと笑う。


「あんた、今ため息ついただろ。


ため息つくと、幸せが逃げちゃうっていうぜ」


その顔、本当にムカつく!


できることなら殴りたい。


だけど、人を殴ったことは一度もないし、殴っても自分のためにはならない。