思わずそう叫んでしまう。


この人が意地悪なのは、十分わかっている。


なのに『意地悪』と叫んでしまった。


私が叫んだところで、翔さんが勝手に封筒の中を開け、中身である手紙を開いた。


ちょっと!


なんで勝手に開けちゃうの⁉︎


自分勝手!


せめて『封筒を開けてもいい?』って、私に確認してから開けてよ!


本当、翔さんは人の言うことを全然聞かないんだから……。


私がそう思っているのもおかまいなしに、翔さんは手紙を黙読しはじめる。


その様子を見て、頬を膨らませ、不機嫌を装う。


だが、その数秒後。


「なんだよこれ……」


手紙を黙読していた翔さんの表情が、驚愕を物語るようなものになった。


ん?


翔さん、どうしたんだろう。


封筒の中身に興味津々だったのに。