アブナイ王子様たち

グラスの中のジュースを飲み干し、もとの場所に戻った。


「あっ、おかえりなさい、愛海ちゃん」


にこやかな笑顔で、悟さんが私を出迎える。


「おかえりー!」


ワイングラスを手に持ちながら、私にブンブンと手を振る誠さん。


「た、ただいま、です……」


誰かに『おかえり』と言われたら『ただいま』と言う習慣がついているため、そう返した。


チラッとふたりのうしろを覗いてみる。


「あれ?」


翔さんと薫くんがいない。


匠くんは、まだテーブルの前で作業をしてるみたいだけど……。


「……悟さん」


「なに?」


「翔さんと薫くんはどこに行ったんですか?」


「翔は誰かに話しかけられて向こうにいて、薫は会場の外のソファで休んでるよ」


悟さんが、奥のほうにいる翔さんらしき人ともうひとりの男性を指さす。