相手が私のようなどこにでもいる女の子だったら、騒がれるに決まってる。


心の中でため息をついて言い返した。


だが、突然不敵な笑みを浮かべた翔さんに言い返された。


「あんた、俺のおもちゃだろ。


おもちゃなら、俺の言うことをなんでも聞くしかないよなぁ?」


うぅ、ムカつくぅ……!


この不敵な笑み、本当にムカつくんですけど‼︎


その表情を見せるクセ、どうにかしてよ!


奥歯を砕かんばかりにギリギリと歯を鳴らしていると、悟さんが私たちの間に入った。


「翔、文化祭なら俺がついていくよ。


俺は我妻家の長男だし、父さんの代わりに大黒柱やってるし」


「はぁ?


俺、兄貴に頼んでねぇんだけど」