人間消去アプリ

私の様子に気づいたユキエが心配そうな顔で、私の顔を覗き込む。


「理央、大丈夫?」


「大丈夫じゃないかも……」


口に当てていた手を離し、足を動かす。


まるで体調が悪いふうを装う。


ユキエから離れ、フラフラとした足どりで教室を出た。


教室を出てからは歩くスピードを上げた。


近くのトイレに逃げ、奥の個室に入った。


鍵をかけたあと、スマホを取りだす。


画面に表示されたのは、この文章だった。


【あなたが入力した人間は、希望どおり消去させていただきました】


「は……はっはっはっはっはっは……!」


お腹を抱えて笑ってしまった。