【短】溶けた氷はただの水に変わるけど…

ねぇ、溶けてしまった氷はね?
ただの水へとすぐに変わってしまうけど…。
私と貴方とのこの想いは消して消えやしないでしょう?


私はそう…ずっと信じていたい。


「聖月ー…?」

「ん?」

「かわい…」

「からかわないでってば!」


彼は相変わらずキャラが変わったままだけど…。
それが私への愛情の証なら…。

氷のように溶ける不確かなものじゃないというのなら。


私は、彼を信じていたい。


彼の言葉に揺れていたい。


ねぇ?
この先、何があったとしても…離さないでね?
この手を取って暗闇から連れ出してね?


「きんじょー?」

「んー…?」

「すき…」

「ん」


今、私は…この幸せを噛み締めていたい。


Fin.