【短】溶けた氷はただの水に変わるけど…

色々口に出してしまいそうで、両手で言葉を押し留めた。

何故ならば、私の後ろから黒板を消しているから、バックハグ状態になっているから、だ。


ドキンドキン


胸が壊れそうだよ。

なんだって、今日はこんなにも…。


私のことを構うの…?


「聖月、日誌書いちゃって…」

「え、…あっ、うんっ!」


私は耳まで赤くなってしまったであろう顔を隠して、彼の腕の中からやっとの思いで抜け出した。