【短】溶けた氷はただの水に変わるけど…

しかし、なんでこのタイミングではじくんは帰国したんだろう?

私は、私のことを翻弄する彼と、はじくんのことでぐるぐるとしてしまい、オーバーヒートしそうだった。


そして、バタバタとやってきた放課後。

私は、親友に代わって欲しいと言われ日直の仕事に追われていた。

黒板を消しながら、さっきの彼のことを考える。

でも、背の高い担任が書いた連絡事項を全て消すには少々手こずる。


んー!と背を伸ばしてぷるぷるしていると、その手から黒板消しが奪われた。


「きんじょー?!」


これは…滅茶苦茶ベタ過ぎて困る…。
その証拠に胸がドキドキと高鳴った。