「のーの!いい加減、シャキッとしろよなー」

「りょーう?そんな意地悪ばっかり言うんだったら、今日は将と二人きりで出掛けちゃうんだからねー?」


べぇーと舌を出して、凌にそうやって宣告すると見る見るうちに凌の顔が蒼くなっていく。


「…まーじか。それだけは勘弁して!悪かったって!のーの!許して?な?な?」


そのわんこのような仕草に、思わず笑顔になってしまう。
ほんと、こいつはなんて爽やかイケメンなのか。
そんな風にされたら、もっと………。


「ハイハイ。許す許す。じゃあーとりあえず着替えてくる」

「あ、俺手伝いま…」

「凌のバーカ。すけべ」

そう言って、私は凌に手元にあったクッションを投げ付けてから、クローゼットのある部屋へと向かった。