「じゃあ、しんじょー?この料理も、あとデザートもあげるから、こっちおいで?」


そう手招きすると、「ホントに?」なんて素直に傍に寄ってくる新條。
部屋ごとにテーブルが分かれてるから必然的に向かい合わせだったんだけど。
それじゃあなんか、淋しいじゃない?
いつもは手の届く距離でご飯食べてるのに。


「ほんとほんと。はい。じゃあ、ココ座って?」


と指差すのは自分の膝の上。


それに固まるメンバー。


お箸を折りそうなほどプルプルと握り締めてる桂木を、一緒のテーブルの田浦が懸命に宥めてる。
そして、高野と藤原ちゃんはチラリと見た後、そんなオレ達を気にすることもなく二人の世界で料理に手を付けてたりする。
でも、そんなみんなの視線をなんとも思わずに、新條は素直に膝に座ってくれる。


「あやちゃん!ちゃんと座ったからね!早くちょーだい!」


ちょこんとオレの膝の上に座る新條が可愛くて腰に片手を回すと、ちょっと照れたみたいに即される。
きゅうっとオレのシャツを掴んで、じっと見つめてくる新條は、このまま食べちゃいたいくらい可愛い。