目が覚めた時、あたしは山の麓にいた。


「友里、お前こんなところでなにしてんだよ!」


そう怒鳴って来たのは透だった。


「え……?」


周囲を見回してみると、透の両親の姿もあった。


みんなライトを手に持ち、あたしを取り囲んで心配そうな顔をしている。


「あたし……なんで……?」


「覚えてないのか? 叔父さんが、友里が帰ってこないって連絡してきたんだぞ」


そう言われてあたしは目を見開いた。


叔父さんがそんな風に心配するなんて思わなかった。


ということは、随分と遅い時間なのだろう。


「やっと見つけたと思ったらこんな所で寝てるし」