だって、あたしが願ったせいで叔父と叔母は死んだのだから。


人殺し女となんて付き合っていられないだろう。


覚悟を決めて、透を見つめた。


すると次の瞬間、あたしは透に抱きしめられていたのだ。


今までにないくらいツヨク、きつく抱きしめられて呼吸も苦しいほどだ。


「透……?」


「ごめん。俺、友里の家の事情を知ってたのに、なにもしてやれなかった」


そう言う透の声は涙で濡れていて、あたしは驚いてしまった。


「どうして透が泣いてるの?」


「自分が情けないよ。もっと早く、こうなる前に助けることができたのに!」


「何言ってるの? そんなの無理だよ、だってあたしが……」


そこまで言って、口を閉じた。


だってあたしが、みんなに心配かけないよう、頼ってこなかったんだから。