伝わってくる体温に、自分の体温が上昇して行くのを感じる。


透はこんなに至近距離にいてなにも感じないんだろうか?


「もし、2人が帰ってこなかったら、どうする?」


試にそんな質問をしてみた。


「その時は、ずっとここにいればいい」


そう言う透の顔がほんのりと赤く染まった。


「……それって冗談?」


「本気。友里ならずっとここにいても構わないから」


そう言われると嬉しさと恥ずかしさが混ざり合い、透の目を直視することができなくなってしまった。


「なに言ってんの。そんなの透のお母さんやお父さんが許さないよ」


「その時は俺が友里の家に行く」