「あの…音咲先生。さっきのあれ…どういうことですか?クラスのみんなに私が閨川先生を襲ったって嘘の噂流したの…音咲先生なんですか?!」

ひなりは音咲の目を真っ直ぐに見つめて尋ねた。
すると音咲は、相変わらず作ったような笑顔でこう答えた。

「フフフ。やだわ成瀬さん。嘘じゃないでしょう?」

音咲はおもむろにひなりに近づくと、ひなりの顎を人差し指で持ち上げた。
そして、作り笑顔を消して冷たい視線をひなりに向けた。

「事実じゃない。」