「おめでとう!ちゃんと指令をクリアしたようだね!」


悪魔が両手を広げて、私たちを出迎えてくれた。


2回目のゲームだ。


「みんな、ありがとう」


マス目の上で、亮平が頭を下げた。


「水臭いことすんなよ。俺たちダチだろ?」


彰がダチの肩を叩き、私たちもホッと息を吐く。


6人全員が指令である【次のゲームまでなにも飲み食いしないこと】をクリアしたんだ。それは、私たちの絆の強さを証明したことにもなる。


「ちょーお腹すいたけどね」


ちょー、を強調して未知瑠が言うと、みんなが笑った。


明日は亮平が、焼肉をご馳走してくれるという。


「じゃ、なにか景気のいいやつ出さないとね!」


1番バッターの未知瑠が、元気にサイコロを投げる。


⑤が出てマス目を進むと、角が浮き始めた。


なにかが出てくる。


それは__良いこと?


それとも、また悪いこと?


「えっ⁉︎」と、未知瑠が悲鳴に近い声を上げた。


また、また悪いことが?


「やったじゃーん‼︎」


悪魔が大袈裟に跳びはねているが__?


未知瑠が止まったマス目から出てきたものは、予想外なもの。


【好きな人と付き合う】