危ナイ隣人

これから放たれる言葉を予想しては、嫌な予感が全身を駆け巡る。


けど、



「ちょっと待ってなさい」



静かにそう言い置いて、お父さんは席を立った。


それから、扉の方へと歩いて廊下に姿を消して、何やら物音がするなと思ったら玄関が開く音がして……。



えぇぇぇぇ!?

部屋出て行っちゃった!?



「ど、どういうこと……っ!?」



あまりに予想外の事態に、軽くパニックに陥ってしまう。


この場面が漫画だったら、たぶん今の私の目はぐるぐるだ。きっと頭を抱えてる。



ナオくんも困惑した様子で、うまく状況を把握できていないみたい。


残るはソファーに腰掛けるお母さんだけど……。



「やっぱり、今の時期に飲む冷たいお茶は美味しいわねぇ」



……って、なんで優雅にグラス仰いでんのよぉー!?


私達の困惑に気付いてるはずなのに、グラスを傾けてウーロン茶を堪能するお母さん。



待って、本当に意味わかんない!


一体どうなってるの!?



ガバっと隣を振り向くと、ナオくんは正座のまま完全に固まっている。