わたしを光へ。


「じゃあ美月、相澤に電話して」


恐らくここは、加賀くんの家。


確か彼は以前一人暮らしだと言っていた。


生活感なんてまるで無いワンルーム。


部屋に入るや否や取られていた私の携帯を出してさも当たり前の様に言う。


「なんで…?」


「美月は俺のモノでしょ。相澤とは別れて」


無意識に一歩引いた私に、逃がさないとでも言うように一気に近づいて来る。


そのまま右手を私の首に差し出して、確かめるように触る。


それでも携帯を受け取らない私を見て、親指が、首の中央に触れた。


「酷いことさせないで。それとも花那のこと、捨てる?」


加賀くんの言動一つ一つが、私を奈落に突き落とす。