花那は午前中のうちに家に戻ってきた。
玄関で出迎えた私に青白い顔で無理して笑う花那が、今にも泣きそうで。
花那は私を部屋に引き入れた。
部屋にあったラグは既に処分されていて、赤色は何処にも無い。昨日のことなど無かったみたいだ。
花那はベッドの上に縮こまって座り、私はその隣に座った。
「こんなに、大事にするつもりじゃなかったの…。でもクラクラしてきて気が付いたら病院だった」
私は横から花那を抱きしめた。
触れた瞬間、少しビクッとする。
「うん。もうしないでね。私の前から居なくならないで…」
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