「ていうか洸のその怪我はどうした訳?」
殆ど変色も無くなった、殴り傷。
「ちょっとそこら辺で絡まれたんだよ」
洸は曖昧に濁した。この話を続けてほしくない雰囲気を出す。
「洸に喧嘩売るなんて度胸ある奴もいるんだな」
妙に真面目に、納得した顔で古賀くんが言った。
皆んながそれから黙って、シーンとした空気が漂う。
何となく気まづい中、スマホを取り出した。
30分前と表示されている、花那からの不自然な着信。
姉妹であり同じ家に住んでいる私たちは、普段用のない電話を滅多にしない。
それでも何かの用で電話して、出なかったときには、いつもならその後にメッセージが送られてきていた。



