ソファーに寄りかかり、深く息を吐く。



怒涛の一日だった。



つまり加賀くんは、白鳳と組んでいる赤黎の総長で。



偶然私と此処で会ったと。



信じられるかそんなの。



だけど恐らく彼は私なんかより早くこの世界にいた。



もう私に逃げ場は、ない…。



「どうした?美月」



洸が部屋に入って来て、私の隣に座る。



そのまま肩を抱き寄せて、頭を撫でられる。



心がじんわりと温かくなるのを感じる。



「洸…、…ちょっと疲れちゃっただけ」



一定のリズムで触れる温かい手が心地良い。



「…なんか俺、今すごい幸せ」



その言葉に、洸の方を向くと至近距離で目が合う。