ああやはり、これは誰にも知られてはいけない。


大丈夫。もう彼に会わなければいいのだから。


私は彼の連絡先なんて知らないし、出来るだけ寄り道もしなければいい。


彼だってわざわざ私とのことを言う筈がない。


きっとあれは気が触れただけだったのだ。


だって彼は、花那の彼氏なのだから。


私はそう自分に言い聞かせるしかなかった。